業務アプリの導入を検討する際、「今Excelや紙で管理しているデータは、どうなるのか」という点が気になる方は少なくありません。業務アプリ開発とは?で触れた通り、Seldishの業務アプリ開発では、現在お使いのExcelや帳票をもとに、データ移行を含めて設計・開発を進めます。本記事では、データ移行をスムーズに進めるために、現場側で整理しておきたいポイントを解説します。
データ移行で最初に整理しておきたいこと
データ移行を考える際は、次の3点を整理しておくと、後の作業がスムーズになります。
1. 移行する範囲
これまでのデータをすべて移すのか、直近の一定期間だけを移すのかを決めます。何年分もの履歴をすべて移行しようとすると、確認作業だけで多くの時間がかかってしまいます。
2. 表記の揺れ・重複の有無
同じ顧客名でも「株式会社〇〇」と「〇〇株式会社」のように表記が揺れていたり、同じ取引先が複数の名前で登録されていたりすることがあります。これらを移行前に把握しておくと、移行後の混乱を防げます。
3. 使われていない項目の整理
過去には使っていたが、今は使っていない列や項目が残っていることもあります。すべてをそのまま移行する必要はなく、今後も使う項目だけに絞ることで、業務アプリ側もシンプルに作れます。
たとえば顧客リストを移行する場合、「顧客名の表記を統一する」「電話番号のハイフンの有無を統一する」「すでに取引のない顧客は移行対象から外す」といった整理を事前に行っておくと、移行後のデータがそのまま使いやすい状態になります。
データ移行のよくある失敗パターン
完璧に整理してから移行しようとする
すべてのデータを完璧な状態にしてから移行しようとすると、整理作業そのものに時間がかかりすぎてしまいます。主要なデータから優先的に整理し、使う頻度の低いデータは後回しにするほうが、現実的に進められます。
表記の揺れに気づかず移行してしまう
表記の揺れに気づかないまま移行すると、業務アプリ上で同じ取引先が別々のデータとして扱われ、後から統合作業が必要になる場合があります。移行前に一度、表記を見直しておくことが大切です。
とりあえず全部移してしまう
「念のため全部移しておこう」という考え方で、使っていない項目までそのまま移行すると、業務アプリの画面が見づらくなったり、入力項目が増えて使いにくくなったりします。
移行をスムーズに進めるための準備
業務アプリ開発で失敗しないための要件定義の進め方で触れた「入力データ」の整理は、データ移行の準備とも直結しています。実際に使っているExcelファイルをそのまま見せながら相談すると、「この項目は必要」「この項目はもう使っていない」という仕分けがしやすくなります。
また、移行作業や設計・開発にかかる費用は、データの量や整理状況によって変わります。事前に整理されたデータほど、移行にかかる工数を抑えやすくなります。
切り替えのタイミングを社内で決めておく
データ移行が完了した後、Excelと業務アプリのどちらを使うかが現場で曖昧になると、結局両方が並行して使われ続け、データが二重管理になってしまうことがあります。「いつから業務アプリだけに切り替えるか」を、移行作業に入る前に社内で決めておくと、こうした状態を避けやすくなります。
全社で一斉に切り替える場合は、切り替え日の前後でExcel側の更新を止めるルールを決めておくと安心です。部署・担当者ごとに切り替え時期を分ける場合は、どのデータをどちらで管理しているかが分かるよう、社内に周知しておくことが大切です。
テストツールの段階でデータを確認する
最速3営業日の業務アプリ開発、テストツール先行プロセスの仕組みで紹介した通り、Seldishの業務アプリ開発では受注前にテストツールを確認できます。この段階で、実際に移行予定のデータの一部を使って表示や入力の様子を確認しておくと、本開発に進んだ後の「思っていた表示と違った」という事態を減らせます。
よくある質問
古いデータも全部移行する必要がありますか?
必須ではありません。今後の業務で使う見込みが低いデータは、移行対象から外すことも検討できます。必要になった時点でExcelファイルを見返せる状態にしておけば、十分対応できます。
Excelの表記がまちまちなままでも大丈夫ですか?
移行自体は可能ですが、表記が揺れたまま移行すると、業務アプリ上でも同じ揺れが残ってしまいます。可能な範囲で、移行前に表記を統一しておくことをお勧めします。
データ移行には、別途費用がかかりますか?
データ移行は設計・開発に含まれる作業ですが、データ量や整理状況に応じて作業時間が変わり、結果として見積もりに反映される場合があります。整理された状態のデータほど、スムーズに移行できます。
まとめ
業務アプリへのデータ移行は、移行範囲・表記の揺れ・不要な項目という3点を事前に整理しておくことで、スムーズに進められます。完璧を求めすぎず、テストツールの段階で実際のデータを確認しながら進める方法も効果的です。業務アプリケーション開発に関するお悩み事などがあれば、まずはお気軽にSeldishにご相談ください。