「Excelで何とか管理しているが、ファイルが増えすぎて誰がどれを更新したか分からない」「市販のSaaSを試したが、自社の業務に合う機能がない」。こうした悩みを抱える中小企業が次に検討するのが、自社の業務に合わせた「業務アプリ開発」です。本記事では、業務アプリ開発がどのような選択肢で、どう進めるものなのかを、これから検討する経営者の方向けに整理します。
業務アプリ開発が選択肢になる3つのパターン
業務アプリ開発を検討する企業には、大きく3つのパターンがあります。
1. Excel・紙・メールでの管理に限界を感じている
顧客情報はExcel、対応履歴はメール、契約書は紙、といった形で情報が分散していると、最新版がどれか分からなくなったり、入力ミスに気づかないまま進んでしまったりします。Excel管理に潜むリスクについては、Excel管理に潜むリスクと、業務アプリ化で得られる効果で詳しく解説しています。
2. 既存のSaaSが自社の業務に合わない
汎用的なSaaSツールは多機能な分、自社特有の業務フローには合わない部分が出てきます。「あの機能はいらないのに、欲しい機能がない」という状態になりやすく、結局Excelに戻ってしまうこともあります。SaaSと業務アプリの違いについては、既存SaaSが「合わない」と感じたら?で整理しています。
3. 外部委託の費用が高すぎて踏み出せない
従来型のシステム開発は、要件定義から納品まで数ヶ月〜数年かかり、費用も数百万円規模になることが珍しくありません。中小企業の予算規模では、検討すら難しいと感じてしまう企業も少なくありません。
これらの悩みに共通するのは、「自社の業務に合った、必要十分な機能だけがあればいい」という点です。大規模なシステムである必要はなく、今困っている業務を解消できる規模のアプリで十分というケースがほとんどです。
業務アプリ開発の基本的な進め方
業務アプリ開発は、要件定義、テストツールでの確認、本開発、データ移行、社内への定着という流れで進みます。
最初の要件定義では、「何を入力し、何を出力するか」を整理します。この段階の進め方は、業務アプリ開発で失敗しないための要件定義の進め方で具体的に解説しています。
要件が固まったら、まず簡易的なテストツールを作り、実際の操作感を確認してから本開発に進みます。発注前に動くものを確認できるため、「思っていたものと違った」という失敗を防ぎやすくなります。このプロセスの詳細は、最速3営業日の業務アプリ開発、テストツール先行プロセスの仕組みで紹介しています。
開発が完了したら、既存のExcel・紙の情報をアプリに移行します。この移行作業は見落とされがちですが、計画的に進める必要があります。詳しくは、Excel・紙の業務データを業務アプリに移行する手順と注意点で解説しています。
「買い切り」と「SaaS型」、2つの料金モデル
業務アプリ開発には、初期費用を払って完成後の追加コストがない「買い切り型」と、月額費用で利用する「SaaS型」の2つのモデルがあります。Seldishの業務アプリ開発は、買い切り型10万円〜、SaaS型月額1万円〜という価格帯で対応しており、最短3営業日でテストツールを確認できます。どちらが自社に合うかは、利用人数や将来の機能追加の見込みによって変わります。
「必要十分な機能」という考え方
業務アプリ開発で陥りやすい失敗のひとつが、機能を盛り込みすぎることです。「あれもできた方がいい」と機能を増やしていくと、開発期間も費用も膨らみ、結果的に操作が複雑になって現場で使われなくなってしまいます。
Seldishの業務アプリ開発では、今困っている業務を解消するために必要な機能だけを実装し、不要な機能は作らない方針を取っています。将来的な機能追加がしやすい設計にしておけば、最初は小さく作り、必要になった時点で拡張できます。最初から完璧な仕組みを目指すより、今の業務を解消できる最小限の形で始めるほうが、結果的に定着しやすくなります。
業務アプリと既存SaaSを組み合わせる
業務アプリは、入力・記録・管理といった「情報を整理する」部分を担いますが、すべての業務をアプリだけで完結させる必要はありません。タスクや進捗の管理には、業務管理アプリ「ラク〜」(月額1,000円/人)のような既存のSaaSを組み合わせる選択肢もあります。進捗が見えるようになることで何が変わるかは、タスク・進捗が「見える」と何が変わる?で解説しています。
業務アプリ開発に向いている業務・向いていない業務
業務アプリ化に向いているのは、入力項目や処理の流れがある程度決まっている業務です。受注管理、顧客管理、在庫管理、勤怠管理などは、典型的な向いている領域です。
一方で、判断基準が頻繁に変わる業務や、関係者がごく少数で都度相談しながら進めるような業務は、アプリ化による効果が限定的な場合があります。こうした業務は、無理にアプリ化するより、ExcelやAIによる補助で十分なこともあります。
判断の目安は、「同じ作業を複数人が繰り返し行っているか」「入力ミスや確認漏れが過去に発生したか」の2点です。どちらかに当てはまる業務があれば、業務アプリ化を検討する価値が高いといえます。逆に、発生頻度が低く、影響範囲も小さい業務であれば、優先順位を下げてよいでしょう。
社内に定着させるまでが「開発」の一部
業務アプリは、作って終わりではありません。せっかく開発しても、現場が使ってくれなければ「結局Excelに戻る」ことになってしまいます。ツール全般の定着の考え方はツールを入れても使わなくなるのはなぜ?で解説していますが、業務アプリ特有のデータ移行・運用設計に絞った進め方は、業務アプリを社内に定着させる方法で具体的に解説しています。
よくある質問
業務アプリ開発と既存のSaaS導入、どちらを先に検討すべきですか?
まずは既存SaaSで自社の業務に合うものがあるか確認するのが基本です。汎用的な機能で十分な業務であれば、SaaSのほうが早く・安く導入できます。自社特有の業務フローがあり、既存SaaSでは対応しきれない場合に、業務アプリ開発を検討するのが現実的な順序です。
開発期間はどれくらいかかりますか?
規模によって異なりますが、テストツールであれば最短3営業日からの対応が可能です。本開発の期間は、要件の複雑さによって変わります。
ITに詳しい社員がいなくても進められますか?
進められます。業務アプリ開発では、要件定義の段階で業務内容を一緒に整理していくため、技術的な知識は必須ではありません。
まとめ
業務アプリ開発は、Excel・紙管理の限界や、既存SaaSが合わないという悩みに対する選択肢のひとつです。要件定義からテストツール、本開発、データ移行、定着まで、段階を踏んで進めることで、無理なく自社に合った業務システムを構築できます。業務アプリケーション開発に関するお悩み事などがあれば、まずはお気軽にSeldishにご相談ください。